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【禁聞】中共 エイズ感染者を強制立退きに利用

2015年01月04日

 

【新唐人2015年1月4日】中国ではエイズ感染者の多くが窮地に陥り、陳情しても相手にされない状況下に置かれていますが、最近では当局に利用され、弱者を抑圧する道具になっています。エイズ感染が最も深刻な河南省では、エイズ感染者らは当局に雇われ、強制立退きに参与させられています。この他にも、ある陳情者は収監期間中に、エイズ患者に噛み付かせると脅迫されました。

 

近年、中国各地では強制立退きや土地収用のために様々な手段が用いられています。最近 あるネットユーザーが伝えた情報によると、河南省南陽市臥龍区(がりゅうく)政府は、十数人のエイズ感染者で立退き隊を作りました。区内の立ち退き対象の建物のあちらこちらに「エイズ感染者立退き隊」と赤いスプレーで大きく書き、住民に立ち退きを迫りました。

 

12月23日、中国メディアが現地で取材したところ、「エイズ感染者立退き隊」の文字がスプレーされたのは、90年代に建てられた、財産権70年の建物でした。

 

団地の住民によると、12月初め、男性5人女性1人がやって来て、自分たちは立ち退きのために30万元で雇われたエイズ患者で、生活と治療のためだと話したそうです。

 

情報によると、これら「エイズ感染者立退き隊」は団地の空家に住み込み、毎日住民の家のドアを叩き、大声で叫び、住民が通るのを見かけると、立ち退かなければエイズをうつすと脅します。さらに、夜中に爆竹を鳴らして住民を妨害するそうです。住民が何度も警察に助けを求めたものの、警察からは却ってエイズ患者には接触せず、騒ぎを起こさないようにと警告されました。仕方なく、十数戸が出ていきました。

 

団地の住民、張振鐸(ちょうしんたく)さんは、法律に明るいという事で住民から推薦され「委員会主任」になりましたが、一家は脅迫を受けているといいます。12月15日、張さんの息子が警察に通報したところ、当日夜、家に銃弾が撃ち込まれ、窓に17か所の穴が出来ました。17日、再び銃弾が撃ち込まれ、警察は現場から2発の弾を拾っていきましたが、通報証明書と立件通知書は発行されませんでした。

 

河南省のエイズ患者、李さんは新唐人記者に対し、開発業者が強制立ち退きのためにエイズ患者を雇うのは、河南省では普遍的に見られる現象であると話します。多くのエイズ感染者は生活のために、この道を選ぶそうです。

 

河南省のエイズ感染者 李さん

「病気になると自己負担になります。払えない人もいます。開発業者は毎日彼らに少し生活費を与え、1日数百元支給する。業者もいます」

河南省のエイズ感染者、劉喜梅さんは、当局はここ数年来エイズ感染者を利用して強制立退きや強制土地収用を行っているが、マフィアの恐喝や暴力よりも効果があると話します。今年5月、劉さんの住む団地もエイズ患者を利用した強制立退きに遭い、住民たちは感染を恐れてほとんどが引っ越したそうです。

 

河南省エイズ感染者 劉喜梅さん

「多くの人がこの病気を知っているので、開発業者は彼らにいくらかの金を与え、彼らに騒がせる。または彼らを盾に使います。誰かが邪魔をしたら、感染者らがその人を引っ張り出します」

 

12月24日午前、河南省南陽市の宣伝部は、この件について、地元公安部門がすでに調査を行っており、立ち退きに関与した企業は休業整頓処分を受けたと発表しました。

 

実際、ここ数年、当局がエイズ感染者を利用して民衆を脅すケースが度々伝えられています。

昨年11月、北京で陳情したことで逮捕された上海の毛恆鳳(もう こうほう)さんは、拘留期間中、エイズ感染者に噛みつかせると当局から脅迫されました。

 

上海陳情者 毛恆鳳さん

「私と一緒に拘留されていたのは、エイズ患者や性病患者です。彼らは私に供述しないと、エイズ患者に噛ませて、エイズに感染させると言い放ちました。だから殴られても、我慢しました。エイズに感染したくないから、さもなければ、生きて出て来られなかったでしょう」

 

時事評論家・古春秋(こ しゅんしゅう)さんは、中共はすでに行き詰っているエイズ患者を利用して悪事を働いているが、この罪悪は、共産党統治下の社会でのみ発生するものであると指摘します。

 

時事評論家 古春秋さん

「エイズ患者は助けを待つ弱者の集団です。共産党は彼らを助けるどころか、却って彼らを利用して、別の弱い集団を脅しています」

 

古春秋さんは、中共は自身の危機と、助けを必要とするエイズ患者の危機を、別の弱者集団に転嫁し、民衆の関係を故意に裂くことで自らの責任を回避しているのだと分析します。

 

1990年代、河南省では地元政府が「売血」を推奨したことで、多くの人がエイズに感染しました。感染者らは長年にわたり陳情を行っていますが、解決どころか却って当局に逮捕・拘留されています。

 

中国の「民間エイズ予防の第一人者」と呼ばれる高耀潔(こうようけつ)医師は、2009年に中共の監視から逃れ、アメリカに亡命しました。「世界エイズデー」の12月1日、高医師は、中国のエイズ被害者は1千万人以上に上るはずだと述べました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。   

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/12/27/a1164291.html(中国語)           

(翻訳/赤平 ナレーター/村上 映像編集/李)

                                                                                                

 

 

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